京都ホテル建設ラッシュ!オープン予定の計画で○万室!?供給が需要を上回る事態に
現状、京都は需給バランスが壊れつつあり、宿泊単価・稼働率(ADR/OCC)が前年割れを起こし宿泊施設のオーナーより悲鳴が上がっております。
これは、一時期の京都での宿泊需要が全国随一で高く、この理由は2万室の宿泊施設に対し、年間外国人だけでも300万人の宿泊者が現在も訪れていた為です。
ですが、現在供給のスピードが需要を上回り始め、宿泊単価が下がり、結果的に利回りが下がる、という事態になっております。
特に京都に関しては、土地値も数百万/坪となっているエリアもあり、高値で建築した物件が想定収支を下回り逆ザヤ。。なんて実状は恐怖でしかありません。
では、どれだけ京都の物件は増えたのか、現在の需要はどの程度なのか、みてまいります。
実状
出典元:京都新聞より
京都市の一部、下京区においても1年間において、
- 新規ホテル:34件増(室ではなく、ホテルが34件)
- 新規簡易宿泊所:142件増
しており、
ホテルの総客室数はこの2年で約3,000室増えています。
引用元:京都新聞・許可施設数の推移
この5年で京都市全体で4割ホテル増という示唆もあり、
訪日外国人の増加を背景にホテルや簡易宿所の開業が相次いでおり、市が宿泊施設不足の解消に必要と試算した1万室を大きく上回る。
一方、短期間での大量供給は、施設の稼働率や客室単価の低下を招く懸念
まさにこのADR/OCCが下がっているという状況。
あと、1万室足りない、と言われてた数年前から、比べると現在1万2千室増えており、むしろ2千室の供給過剰。
供給が需要を上回っている状態で、市場原理から言うと価格は下がっていくのが必至。
京都市観光協会が提携する STR の調査結果によると、客室平均単価(ADR)が前年同月比で 3.7%減少し、客室収益指数(RevPAR)は同 7.1%減となった。
この下げ幅は平成 27 年 6 月の同社との提携以来最大で、安定して成長を維持してきた客室平均単価(ADR)の減少は特記的
現在私が運営している宿泊施設の実績値としても、
下京区の一軒家タイプの簡易宿泊所(最大収容人数5人)では、
去年は40000円/室くらいで取れていたADRが、今年30000円/室になっている現状である。
通常であれば、運営中の一軒家で、
一年間運用した後で比べると通常は前年よりレビューの質と数が溜まり、
宿泊単価は上げられるのだが、逆に下がっていく状況。これは悲しい。
今後
2020年までに、下記3社だけでも京都周辺のホテルだけを見ても、1,500室を軽々超えてくる。
三井不動産は2月、JR京都駅(下京区)の東側で136室のホテルを建設し、19年夏に開業すると発表した。
予定地の隣では、京阪グループが約170億円を投じて建設する大型ホテルの槌音が響く。
その1週間後には、関電不動産開発(大阪市)が市営地下鉄烏丸御池駅(中京区)近くに99室の地上10階建てホテルを新築する計画を明らかにした。
三井不動産と京阪グループが先手を打ってホテルを建築中で、先日10月5日のプレスリリースでは、
三菱地所も250室と180室のホテルを建設中であることがわかった。
出典元:プレスリリース:ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ、「(仮称)ザ ロイヤルパークホテル 京都梅小路」の新規出店決定
京都駅南側(八条口)では、パチンコ店跡地にJR西日本グループが運営する新ブランドのホテル2棟(計900室)が19年春に開業予定。
その東側の八条通沿いでは、大和ハウスグループがホテル3棟の建設を進める。
うち1棟は旅行大手エイチ・アイ・エスが運営し、ロボットが接客することで話題を集めている「変なホテル」となる。
引用元:産経新聞
まとめ
京都で宿泊施設を営む場合は、出来るだけ多人数が1部屋に収容できるタイプの施設が良いでしょう。
これは、上記のホテルでは最大でもトリプルルームである点と、
6月15日の民泊新法により、一軒家タイプの違法民泊が一掃されたことが挙げられます。
その為、現状では6名から8名収容の宿泊施設であれば需要があります。
そのうち越後湯沢か清里みたいにバブルはじけたらぺんぺん草も生えない状態になりそう。
まぁ職場や市民を排除してまで市は国際観光都市を目指したい様だから
いかにも京都らしい見栄の張り方ではあるね。
コメントありがとうございます。
現在は供給過多といえど、まだ需要があるのでホテルだと稼動が下がるだけですが、
仰る通り国際観光都市を目指しすぎて、暮らす人がいなくなった町、になってしまったらそれはそれで悲しいですね。