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掛け合わせは数百種類!全てのメダカは4色の色素から出来ていた!?濃い配色のメダカを作るには!?
現在メダカの種類は600種類もいると言われておりますが、実はもともとのメダカの持っている色を紐解くと実は4色だけなのです。
この4色の掛けあわせ、例えば赤色の楊貴妃メダカと白メダカを掛け合わせ、赤白メダカとなった固体同士を、
さらに黒の色素を持った固体を掛け合わせることで3色錦メダカになるように(現実はこんなに簡単には行きませんが笑)、
全てのメダカの種類はは実は下記の4色の色素の掛け合わせから始まっていたのです。
メダカの持っている4つの色
メダカが持っている(身体に出現させられる)色は実は決まっていて、
- 黄
- 白
- 黒
- 虹色
の4つの色(色素)を遺伝子に持っています。これをメダカの持つ色素胞と呼びます。
ちなみに、魚類は、これに青を足した黄 白 黒 虹色 青 の5種類の色素胞を持っているものが多いです。
・そもそも色素胞とは
表皮に存在する細胞です。この種類と分布、大きさや反応などによりメダカの身体の色に特徴が出てきます。
この色の組み合わせが個体ごとのメダカの身体の色を決定します。
例えば、
野生のメダカ(クロメダカ)は黒色素細胞が目立つので黒っぽく見え、
ヒメダカに関しては、逆に黒色素細胞が消え、黄色素細胞が目立っている為、黄色っぽく見えます。
そして全ての色素細胞が無くなると、透明なメダカとなります。
配合して好みの色を出す方法
こちらのブログの画像がわかりやすかったのでお借りしました!
『メンデルの法則』という中学の生物の時間に緑色と黄色のさやえんどうの例を出して、
習った懐かしい内容がここで出てくるのですが、
簡単に説明すると、
遺伝子には優性のものと劣性のものがあり、結果、特徴として現れるのは優性のものである。
しかし、世代を超えると、その優勢のものがない場合には劣勢のものが発現する。
AA × aa = Aa,Aa
Aa × Aa = AA,Aa,Aa,aa←このaaのこと
遺伝子は2個で一対になっており両親から必ず一個ずつ遺伝子を貰うので、
父親AA(赤)と母親aa(白)の子供は全てAa(赤)となります(図でいう子の欄)
アルファベットの大文字が優性なので、子の見た目は全て赤になりますが劣性として全ての個体がa(白)は隠し持っている事になります。
その為、第2世代の子の掛け合わせで孫を作るとなると、4分の1の確立でaa(白)が出てくることになるのです。
実践すると、例えば掛け合わせで赤色が濃いメダカを作りたい場合は、
赤色の濃い同士の親を掛け合わせ、赤が濃い個体と薄い個体の子供が生まれるが、
次にさらに赤が濃い個体の子と、同じく赤が濃い個体の子を掛け合わせると、
さらに赤が濃い個体の孫、が出る可能性がある、ということです。
また黒い容器で育てると配色が良くなる!その理由は、
メダカは黒い容器で育てると、色揚げがよくなります。
その理由は、保護色反応と言われており、自分の置かれた環境の色に自分の身体の色を出来るだけ近づけるという反応である。
これは、ヒラメやカメレオンなどにみられるカモフラージュと一緒で、特にメダカのような小さな個体は、外敵から身を守るために備わった自己防衛本能の一種です。
参考:The色素胞
通常は黒い容器では色が濃くなり白い容器では色が薄くなります。
ちなみに、黒色のプラ舟などを使用する場合は、大きいプラ舟よりは小さいコンパクトなプラ舟の方が、
より黒の壁がメダカの視界に入りやすいので色が揚がりやすくなると言われています。
また、体内光を発するマリンブルーメダカや、白メダカなど、虹色色素が飛んでしまうと逆効果な場合もありますので、
その場合は白い水槽を使うなどしましょう。
おまけ:稚魚と成魚で色の見え方が違う?
メダカの稚魚は成魚になるまで鱗が無い為、稚魚の体の色素胞は目立って見えます。
その為、特徴が判別しづらい稚魚もいますが、これは1週間もすれば成魚と同様の特徴が見られるようになります。
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