【ラピスラズリの意味と神話】満天の星空を思わせる神秘の結晶!ラピスラズリの効果・意味と神話や逸話【12月の誕生石】




はじめに

ラピスラズリは「学業に効果がある石」「幸運を運ぶ石」として、とても有名なパワーストーンです。
その色合いは逢魔ヶ時の空
あるいは濃紺の中に細かな輝きがあり、星空のようであるとも表現されています。

また、その見た目だけでなく石が持つスピリチュアルな効果から神話にも度々登場する事もあり、幸運以外の効果も見て取れます。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]今回はそんなラピスラズリの特徴や効果、神話等について皆様にご紹介していきたいと思います。[/chat]

ラピスラズリってどんな石?

ラピスラズリは、方ソーダ石のグループに含まれている鉱物であるラズライト(青金石)を主成分にソーダライトやノゼアンといった複数の青い鉱物が混じりあって結晶化した物です。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]そのため「鉱物」ではなく「岩石」として分類されています。[/chat]

また、カルサイトやパイライトが母岩を形成する事があるため、
それらの影響を受けてラピスラズリの内部には金色〜白色の鉱物が混じる事もあります。

鉱物としての硬度はあまり高くないため、
割れにくくするために薬品に浸けて硬度を上げたり発色を良くした物が数多く流通しています。

ラピスラズリの特徴について

ラピスラズリはトルコ石と共に12月の誕生石として知られていますが、
サファイアと共に9月の誕生石であったりもします。
また、ラピスラズリに含まれているソーダライトも12月の誕生石の1つとして考えられています。

ラピスラズリの特徴は何と言ってもこの深い紺色です。
主成分であるソーダライトは紫陽花の花や海にも似た濃い青色ですが、
ラピスラズリの宵闇のような濃紺色は他のパワーストーンでも類を見ない美しさです。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]ほんときれいだね・・![/chat]

しかし、複数の鉱物が混じりあって結晶化した物という特徴から、
白い混じりがなく均一な濃紺色のラピスラズリは非常に稀少なパワーストーンとなっています。
もちろん均一な濃紺色を持つラピスラズリは高値で取り引きされています。

カラーバリエーションは幾つかあり、青色、濃紺色の他に青紫色もあります。
中には母岩の影響を受けた結果、母岩の細かな結晶が混入する事で深い青色の中に星のようなキラキラとした輝きを見る事ができる物もあります。

注意点として、
ラピスラズリはパワーストーンとしては少々デリケートな面があり、
硬度の低さから高所から落としたり硬い物にぶつけたりすると簡単にヒビが入ったり傷がついてしまいます。

また、オパールと同じく汗や水に弱い面があるため浄化に水は使えませんし、
身に付ける際にはあまり水に濡らさないように注意が必要です。

ラピスラズリの名前の由来について

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]深い紺色が特徴的なラピスラズリですが、その名前の由来は幾つか説があります。[/chat]

ラテン語で「石」を意味する「Lapis(ラピス)」とトルキスタンにある地名のペルシャ語「Lazhward(ラズワルド)」から2つの単語を繋げてラテン語で「ラズワルドの石」であるという説があります。

また、ペルシャ語がアラビア語に入り、「Lazhward」「群青、天空」を意味する言葉となって「群青色の空の石」を指しているとも言われています。
どれもラピスラズリの特徴的な色彩を表現しています。

日本では「瑠璃(るり)」という和名が付けられており、
これはガラスの古い呼び名であったり、仏教の七宝の1つである艶やかな青色の宝石から来ています。瑠璃自体はサンスクリット語の「ヴァイドゥーリャ」を音訳した物らしいのですが、、

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]ドゥーリャ、ドゥーリ、ドゥリ、ルリ・・?
どう聞いても瑠璃に聞こえません。[/chat]

かつては全く違う呼ばれ方をしていた!?

古代ギリシャではラピスラズリの事を「サプフィール」と呼んでいた説もあります。
こちらは後に鋼玉(コランダム)の仲間・サファイアの語源の1つとして考えられるようになりました。

ラピスラズリの青色は神話でもサファイアと同一視されたり、
中には「青色の宝石」としてサファイアと同時に出て来て翻訳者を悩ませたりもします。

サファイアとラピスラズリ、全く似て非なる石ですが、
当時は原石で見ていた可能性があるので、記す側も「青色の宝石」としてしか書き残せなかったのかも知れません。

ラピスラズリの産地について

ラピスラズリの原石

ラピスラズリは主にアフガニスタンやロシア、チリ、メキシコ、タンザニア、アメリカ等で産出されています。特にアフガニスタンのラピスラズリの鉱山は世界最古と言われており、操業が始まってから何と約7000年以上もラピスラズリを産出しているそうです。

母岩の影響を受けやすいラピスラズリですが、最高品質の物はロイヤルブルーの鮮やかな色が魅力で、カルサイトの白っぽい鉱物が見えず、パイライトの細かくキラキラとした輝きが広がる特徴があります。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]その見た目はまさに宇宙の神秘が詰まった結晶と言えます。[/chat]

ラピスラズリの宝石言葉について

学業を伸ばす、幸運を運ぶ等と崇められ、
今でもパワーストーンとして人気のラピスラズリですが宝石言葉も様々な物が伝わっています。

主な宝石言葉は「尊厳」「崇高」「健康」「愛和」の他にも「頭脳集団(シンクタンク)」「聖業」「高潔」「幸福の入り口」などがあります。

また、原石には「危機を乗り切る」というメッセージがあります。

ラピスラズリの主成分であるソーダライトには
「潜在意識と顕在意識」「夢」「決断力」というメッセージがあります。

ラピスラズリにまつわる「おまじない」について

ラピスラズリは世界各地で「神聖な石」「神と人を繋げる石」として崇められていました。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]ここではそんな聖石・ラピスラズリにまつわるおまじないについてご紹介したいと思います。[/chat]

・呪い返し!不自然に良くない事が続く時の御守りに

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「呪いなんてナイナイ♪」[/chat]

と思う方も多いと思いますが、
それなら何故世の中に「呪法」が伝わっているのでしょうか?

”おまじない”も平仮名で書けば可愛いですが、
漢字では「呪い」と書きます。
内容が「善」「悪」かの違いがあると思います。

そして自分にとって不条理にかけられるのも呪いです。
世の中誰にも妬まれない、憎まれない者はいません。
「存在しない」限りは神すらもその対象になるのです。

「言霊」という物がありますが、
これも悪い気持ちで放った言葉には呪いが込もっています。
睨み付けに関しても強い悪意があれば、
以前オパールのお話の際に紹介した「邪眼」に成り得ます。

[box06 title=”あわせて読みたい”]【オパール物語】幸福・不幸の双方の意味を持つパワーストーン・オパールの持つ効果と神話・逸話を紹介![/box06]

それを知らず知らずの内に受け続けていると体調が急変したり、不幸事が続くようになります。

これらの理由からか、
人々は大昔からラピスラズリを護符として身に付ける事で自らに降りかかる呪いを跳ね返したとされています。

神聖なる力を宿したラピスラズリの力は悪意や妬みを打ち消し、
跳ね返す力があると今でも伝えられています。

・何か憂鬱… 心身を癒す御守りに

仕事疲れ、家事疲れ、勉強や人間関係疲れ…様々な疲れがありますが、
上手い事発散できないとストレスが溜まって憂鬱になってしまいます。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]もう何もしたくない…[/chat]

という状態になってしまったらラピスラズリを身に付け、そして石を見つめてみましょう。

ラピスラズリは心身を癒す力があるとされており、
少しずつ体や心に溜まってストレスや疲れを癒し、やる気が出たり、沈んだ心が穏やかになるそうです。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]また、強い魔除け、悪意除けの力があるので、日々の生活に脅かされる事が多い方は是非普段から身に付けると良いでしょう。[/chat]

・手足の痛みを和らげる!?ラピスラズリの癒しパワー

ラピスラズリは手足の痛みを和らげ、健康にしてくれると伝えられています。

筋肉痛や捻挫、関節痛で手足に痛みやだるさを感じる方
ラピスラズリのアンクレットやブレスレットを身に付けて伝承に倣ってみてはいかがでしょうか?

・愛の女神様の加護でモテモテ!?「イシュタルの惚れ薬」

イシュタルは神話の項目で改めてご紹介しますが、
シュメール神話に登場する愛や豊穣の女神様です。

彼女はラピスラズリと関係がある女神でもあるため、
その怪しい惚れ薬についてご紹介します。

惚れ薬の材料は
水、バニラビーンズ6個、赤いバラの花びら6枚、シナモンスティック1本です。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]あれ!意外と揃っちゃうぞ!!?[/chat]

作るタイミングは必ず金曜日の深夜でなければなりません。
作り方は金曜日の深夜にお湯を沸かし、用意したバニラビーンズとバラの花びらを入れます。そしてシナモンスティックでかき混ぜます。

その際に「サチュロス・ヴォルグ・ギルブ」という呪文を唱えます。
これは古い言葉で「(私に)愛をもたらしたまえ」という意味だそうです。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]「サチュロス・ヴォルグ・ギルブ!」・・マジか?[/chat]

煮詰まったら材料を取り出して出来上がりです。
出来上がった惚れ薬は密閉できるビン等に入れて保管します。
この惚れ薬を自身の手首、首筋、性器の周りに塗るとたくさんの異性からモテモテになると伝えられています。

この惚れ薬の効果は香りが持続している間だけで、次の金曜日には作った惚れ薬の効果自体がなくなってしまいます。
また、とにかくモテまくりたい人向けのおまじないであり、
一途で純粋な恋愛をしたい方には全く向いていないです。

とても怪しいおまじないですが、
気になる方やモテまくりたい方は試してみてはいかがでしょうか。

ラピスラズリの持つ効果について

「最強の聖石」と名高いラピスラズリには、持ち主に強運を引き寄せたり、
精神を落ち着かせる事で集中力や洞察力を高め、学業や仕事の業績を伸ばす効果が有名です。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]他にも憂鬱な心を癒したり、悪い物から守る、創造力を高める等の効果があるとされています。[/chat]

かつては手足の痛みを取る以外にも頭痛や喉の傷みも癒し、
流産防止の石としても知られていたようです。

そんなラピスラズリですが、持ち主の潜在的な部分に問題があると判断した場合は、
わざと試練を引き寄せて持ち主にぶつける事で突破力を養い、成長を促すとも伝えられています。

また、恋愛に関しても持ち主にとって相応しくないと判断した場合は別れさせるそうです。

大切な持ち主の幸福のために、あらゆる手を尽くすパワーストーンなのです。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]特に日々のストレスから解放されたい方や仕事、学業を頑張りたい方、クリエイティブな才能を伸ばしたい方、誠実な恋愛と家族を求める方にオススメのパワーストーンです。[/chat]

浄化方法について

ある時は強運を運んで奇跡を起こし、
ある時は試練を与えて持ち主のレベルアップをはかる…。

あらゆる手を尽くして持ち主を幸福に導こうとサポートするラピスラズリは、
まさに「聖石」の名に相応しいパワーストーンです。

しかし、そんなラピスラズリもずっとサポートし続け、
不運や悪い念と戦い続けていれば、いくら神聖であっても次第に穢れてしまいます。

持ち主のために頑張ってくれるラピスラズリに感謝を込めて、
定期的に浄化をしてあげましょう。

浄化方法ですが、ラピスラズリの特徴として汗や水に弱いという面があります。
この事から、流水やスプレータイプのホワイトセージ、塩を使った浄化方法は向いていません。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]また、日光の紫外線も得意ではないため日光浴もできません。[/chat]

そのため、ラピスラズリの浄化には
水晶のさざれ石やクラスターを使った方法、月光浴、ホワイトセージを燃やして立ち上る煙に潜らせる方法が向いています。

ホワイトセージの葉が手に入らない場合は、
お香に加工されたタイプもあるため気になる方は是非使ってみてください。

聖石・ラピスラズリは神聖故に穢れやすいとされており、
こまめに浄化をしてあげると、その力を遺憾無く発揮してくれるとも言われています。

ラピスラズリにまつわる神話について

世界各地で神聖な石として崇められているラピスラズリは神話の世界でも度々登場します。

その登場の仕方も神や人を守る護符であったり、
神聖なアイテムにはめ込まれていたりと重要なポジションにいたりします。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]そんなラピスラズリにまつわる神話を幾つかご紹介したいと思います。[/chat]

バビロニアの愛と豊穣の女神様は、超ド級のワールドイズマイン!!〜メソポタミア・シュメール神話〜

バビロニアの物語で有名なのは、英雄王・ギルガメッシュや創造の雌龍・ティアマトです。この2人(?)は人気ゲームである「FF」にも登場しており、特にギルガメッシュは愛されキャラな所があります。

しかしここで主に紹介するのはラピスラズリと縁のある女神・イシュタルです。
彼女はFGOや女神転生にも登場していますが、
愛や豊穣の女神とあって見た目が物凄くセクシーです。
一説には、夫だけでは飽き足らず、120人もの愛人がいたとされています。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(マッチングアプリ検討中)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]不倫の規模が人間の比じゃない・・![/chat]

性格もさぞ慈悲深くてセクシーなのかと思いきや、トンでもないじゃじゃ馬でした。

彼女はバビロニアの神々の中でも非常に高位の女神です。
愛や豊穣の他に美や光等の多くを司り、神々の女王として君臨していました。
そんな彼女は宝石が大好きで、ルビーの首飾りとラピスラズリの宝飾品を脚にまとっていたとされています。

彼女は自分を信仰する人々には慈悲深いのですが、信仰しない人々には残酷な仕打ちをしたとされています。美しさやモテモテ度にも絶対の自信があるため、特に自分に振り向かない男性は惨殺しています。好戦的な性格でもあり、戦争で暴れまわり破壊の限りを尽くす姿はまさに無双そのものと伝えられています。

そんなワガママ放題な彼女とギルガメッシュ王の間には、
ゲームやアニメではあまり分からないわだかまりがあります。

ある時イシュタルが人間観察をしていると、とてつもないイケメンにときめいてしまいます。彼の名はギルガメッシュ。ウルク都城の王です。
しかもただのイケメンではなく、怪物・フンババを討伐する武勇、知識、民からの信頼もあるパーフェクト過ぎるイケメンだったのです。

イシュタルはどうしてもギルガメッシュをモノにしたかったので、
豪華な贈呈品や自分の美しさ、権力を誇示しました。

しかしギルガメッシュ王の答えはまさかの「No!」
何故なら彼は知っていたからです。
彼女の愛人になった者は、必ず不遇の死を遂げる事を…。

実際に彼女は最初は愛人や動物を可愛がるのですが、
かなり飽きやすく、飽きた愛人や動物は虐殺していたのです。

フラれた事を根に持ったイシュタルは、最初は父神に泣きつきました。
しかし父神・アヌはイシュタルのワガママかつ気まぐれによる愚行を知っているので、
「フラれるのは当たり前だろ」と相手にしませんでした。
ところが、好き過ぎる故にフラれた事が納得いかないイシュタルは、何と父神を脅迫します!

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]パパにキレた!?[/chat]

「グガランナ(天の雄牛)を造ってギルガメッシュの治める都に放って!じゃないと、お姉ちゃん(エレシュキガル)が治める冥界から死者をたくさん連れ込むわよ!」

父神は慌ててグガランナを造りました。
そしてイシュタルはこの猛牛をウルクに放ったのです。
グガランナは大地を割り、川を干上がらせ、荒らし回っては多くの命を奪いました。

その様子を見て、彼女はさぞギルガメッシュが自分をフッた事を後悔して泣きついてくると思っていた事でしょう。

しかし次の瞬間、目を疑う光景が飛び込んで来たのです。

何と先程まで暴れていたグガランナが、
ギルガメッシュとその親友・エンキドゥによって仕留められていたのです。
しかも、ラピスラズリの角は切り落とされて彼女の神殿に奉納され、その肉は貧しい民に配られているではありませんか!

さらに怒ったイシュタルはギルガメッシュに呪いをかけましたが、
これにぶちギレたのがエンキドゥです。
雄牛の腿肉をイシュタルに投げつけてこう叫びました。

「お前を捕まえる事ができたのなら、この牛にした事と同じようにしてやりたいところだ!」

流石のイシュタルもこれには泣く泣く引き下がりました。
しかし、彼女は後に神々の議会で一連の騒動とエンキドゥの行動について話し合い、
エンキドゥに神罰を下して殺害します。

こうして親友を失ったギルガメッシュ王は、
いつか訪れる死に恐怖を覚えるようになり、長きに渡って苛まれるようになってしまったのでした。

何でも自分の思い通りにならないと気が済まない、
荒ぶる女神に振り回されたギルガメッシュ王が気の毒でなりません。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]まさかの救いのない話・・。[/chat]

死者「何としても消滅を回避したい!」〜エジプト神話〜

皆様はエジプト神話における「死者の書」についてご存知でしょうか?

これには死後の世界や仕来たりについて、天国で復活するための呪文等が記されています。

古代エジプトでは、死者はミイラにされて保管されるのですが心臓はカノプスという壺の中に肺と共に移して保管されています。これは、死んだ人間は冥界に行き、そこで自身の心臓を用いて魂の存在を賭けた闇のゲームならぬ審判を受けなければならないからです。

審判の場所はオシリスの法廷です。
恐らく既に分かっている方もいると思いますが、
某人気カードゲームに登場する「オシリスの天空竜」の元ネタです。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]デュエル!!俺のターン!ドロー!!俺のターン!!俺の・・[/chat]

このオシリスの法廷には天秤があり、傍らには山犬(あるいはジャッカル)の頭を持つ神・アヌビスとトキの頭を持つ知恵の神であり書記官・トートがいます。

天秤の片方の皿には真理の象徴とされる女神・マアトの羽が置かれ、
もう片方の皿のところにはライオンの前足とカバの後ろ足を持つワニの姿をした魔獣・アーマーン(別名:アミメット)が待機しています。

死者はこの魔獣がいる側の皿に自身の心臓を置きます。
もしマアトの羽より心臓が軽ければ天国に行けるのですが、
羽より心臓が重いと皿は魔獣の口元に傾いてしまい、心臓を食べられてしまうのです。

心臓を失った死者の魂はそのまま消滅してしまいます。
これを避けるために、ミイラにした際に心臓があった場所にラピスラズリで作られた護符を納めています。
もし有罪になってもラピスラズリの護符が本物の心臓の代わりになって魂の消滅を逃れる事ができるからだそうです。

また、「死者の書」にはこの護符は必ずラピスラズリで作らなければならないと記されています。
しかし後世ではちょっと手を抜いたのかカーネリアンで護符を作る事もあったようです。

護符のおかげで消滅しなくて済んだ死者達は大喜びでしょうが、
たくさんラピスラズリを食べたアーマーンのお腹は大丈夫なのでしょうか?

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]たしかに!!笑[/chat]

アヌビスやトートが看病してたらなかなかシュールな光景かも知れません。

結局どっちなの?〜旧約聖書〜

旧約聖書の中にはラピスラズリが何度か出てきます。
祭司の装飾品の1つである胸当てにはラピスラズリがはめ込まれていると記されている他、シナイ山でモーセが神から「十戒」を授かった際、
十戒が刻まれたその石板は今ではラピスラズリであると考えられています。
かつてはサファイアの石板とされていました。

さらにヨハネ黙示録には、
終末を迎えた後の世界に現れる「新しい神の都」について記されています。何やら東西南北にある12個もある礎にそれぞれ12種類の宝石で飾られているのだそうです。

しかし、この礎の2番目は「サファイア」、11番目は「青玉」となっているのです。

[chat face=”2094705.jpg” name=”PEN(見習い)” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]サファイア被ってるじゃん![/chat]

と言いたくなる状況ですが、
最近の考えでは2番目はサファイアではなく「ラピスラズリ」であり、
11番目の「青玉」がサファイアの可能性が高いとされています。
「青玉」はサファイアの別名だからだそうです。

実際のところ終末後にならないと分かりませんが、
せっかく12種類も宝石を集めているのだから、
宝石に詳しくないにしろ12種類くらいちゃんと明記して欲しいところです。

ラピスラズリにまつわる逸話について

神秘的なイメージが強いラピスラズリですが、実は私達の身近な物であったり、さらには本当に同じ石なのかと疑いたくなるような宝石もあります。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]その幾つかをご紹介したいと思います。[/chat]

・出藍の誉れ?超稀少宝石「アウイナイト」!

アウイナイトの正式な名称は「アウィン」。
実はラピスラズリを形成する青い鉱物の1つです。

ドイツのアイフェル地方で産出されると言われていますが、
石自体が非常に稀少で色味も透明感があってとても美しい事から高値で取り引きされており、その値段はダイヤモンドやルビーにも勝るとも劣りません。

私はかつて実物のアウイナイトのネックレスを見た事がありますが、
米粒程のサイズなのにその存在感に圧倒されました。
稀少なのは確かですが、
その深く吸い込まれそうな青色には、あらゆる人を虜にしてしまう力を感じました。

「青は藍より出でて藍より青し」という言葉がありますが、まさにその通りです。
高価ではありますが、殆ど流通のない奇跡の宝石・アウイナイト。
気になる方は是非購入して眺めてみてはいかがでしょうか。

・実はこんな所に!

ラピスラズリは硬度が低いため、かつては粉末状に砕いた後に膠(にかわ)や油と混ぜ合わせる事によって「ウルトラマリン」という顔料(絵の具)として使われていました。

その美しい青の色彩は、ルネサンス期の絵画に使用され、
今でもその当時の色彩を楽しめるのだそうです。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]最後にラピスラズリの曰く話についてご紹介します。[/chat]

・ラピスラズリ「あなたの本当の願いは何ですか?」

ラピスラズリは強力なパワーストーンですが、
持っていれば願いを叶えてくれるというわけではありません。

ラピスラズリに惹かれ、
身に付けようと思う人の多くは「現状を変えたい」と願う事が多いと言われています。

その現状はその人にしか分かりませんが、現状を変えるにはラピスラズリの守護だけではなく、自分自身も新しいインスピレーションを得たり、何かしら変化しなければなりません。

「仕事ができるようになりたい」と望めばホイホイとできるようになるのではなく、
ラピスラズリは持ち主が嫌がる事をわざと試練として引き寄せ、
ぶつける事で成長や対応力を養わせる事があるパワーストーンです。

「幸運の石」のはずが、持ち主にとって「ちょっと厳しい石」と化す事もあります。
しかしこれは自分の願いがラピスラズリに届いていると信じて立ち向かう他ありません。

ラピスラズリには「聖母の石」という呼び名もあります。
ただ甘やかすのではなく、時に厳しく接する事で成長を促す様子はどこか母性や学校の先生を思わせます。

[chat face=”1380003.jpg” name=”yume” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]あくまでラピスラズリは持ち主の中にある「自分にとって最も望ましい事」を聞いてサポートしているのですね。[/chat]

まとめ

今回は神秘と幸運のパワーストーン・ラピスラズリについてご紹介させていただきました。

聖石の名に恥じない多くの効果を持ち、持ち主の願いを叶えるサポートをしてくれるラピスラズリはまさに現状を変えたいと望む方々にとって良い御守りとなってくれるでしょう。

神話においても危険から身を守るためであったり、神聖な物であったりといった話がありました。
バビロニアのイシュタルの話は神聖さだけでなくパワフルさも伝わったかと思います。

また、ラピスラズリが顔料として使われているのならば、
とても身近で親しみのあるパワーストーンと思えるはずです。

ラピスラズリは持ち主の本当の願い、
その人にとっての最善のために優しく時に厳しくサポートしてくれるパワーストーンです。

もし今自分の中の何かを変えたい、成長したいと願う事があるのならラピスラズリはきっとその願いを叶えるためのサポートをしてくれるでしょう。

持ち主にとって、本当の「幸福」が訪れる日を信じながら。













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時間を効率的に使える・新たな時間を生み出せるモノコトが大好き! 淡水魚飼育20年以上の淡水魚ラバーで、道の駅にメダカたちを見に行くのが趣味です。我が家には小川ブラックメダカ・楊貴妃・みゆきメダカ・クロメダカがおります。現在オリジナルの3色メダカの交配中です。